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訪問看護ステーションの選び方について

高齢化が進む日本において、病院ではなく「自宅で最期まで暮らす」ことを望む人が年々増えています。それを支えるサービスの一つに「訪問看護」があります。しかし、「どの事業所を選べばいいのかわからない」と感じている方も多いのではないでしょうか?今回は、そんな訪問看護ステーションの選び方について書きました。

訪問看護ステーションとは?

訪問看護の定義と目的

訪問看護とは、看護師などの専門職が医師の指示のもと、ご利用者さまの自宅を訪問し、必要な医療・介護的ケアを提供するサービスです。対象となるのは高齢者に限らず、障害を抱える若年層、末期がん患者、小児なども含まれます。そしてその目的は以下の3点に集約されます。

  1. 自宅療養の質を維持・向上させること
  2. 再入院や急変を防ぐこと
  3. 本人・家族の安心感を支えること

訪問看護ステーションの選び方7つのポイント

訪問看護ステーションを選ぶ上で、いくつか確認しておくと良いポイントはあります。
訪問看護ステーションがたくさんある地域であれば良いのですが…地方・山間部などでそもそもステーションが少ない場合は「選べない」環境にあり、またそもそも運営が困難なエリアであれば、やりたくてもやれないことがたくさんあります。都市部のイチステーションが考える選び方という視点でご覧ください。

1,ケアマネジャー・他職種との連携が取れているか

訪問看護において、ケアマネジャーや医師、リハビリ職、介護職など他職種との連携は非常に重要です。定期的な電話やチャット、FAXでの情報共有、またICTツールを活用することで、迅速かつ的確な連携が可能となります。

この連携がとれていないと…何かあった際に、看護師の○○さんは知っているけど、デイサービスの○○さんには伝わっていない、みたいな状態になることがあります。ケアマネジャーや訪問診療の方、各業種との適切な多職種連携がとれているステーションであれば、こういった情報伝達の不足がなくなり、より良い在宅支援体制を築くことができます。

2,看護師のスキルの幅と実績

「終末期ケアに慣れているか」「褥瘡管理の実績があるか」「精神科看護の資格があるか」など、ご利用者さまの状態に合った専門性を持つか、実戦経験があるかを知ることも大切です

在宅医療において、訪問看護師のスキルと経験の幅は、ご利用者さまの安心と生活の質を大きく左右します。特に医療ニーズが複雑化・多様化する中で、「ただ医療行為ができる」というだけでなく、「何かイレギュラーがあった際には適切に判断し、寄り添える」看護師であることが求められます。

たとえば終末期を自宅で過ごしたいという希望をもつ方に対しては、ターミナルケアの経験豊富な看護師が担当につき、疼痛コントロールや心理的サポート、家族への寄り添いまで含めた包括的な支援を行います。また、褥瘡(じょくそう)管理においても、エビデンスに基づいた適切な処置と、日常生活への介入による予防ケアを両輪で行います。単に創傷を処置するだけでなく、褥瘡ができる背景にある「寝たきり」「栄養状態」「皮膚の脆弱性」などに着目し、リハビリ職や管理栄養士とも連携を取りながら、根本的な改善を図ります。これにより、「できてしまったから治す」ではなく、「できないように生活を整える」予防的視点の徹底が必要となります。

もちろん、ご病気や地域の看護師の空き状況によっては、実戦経験がない方が担当となるケースも多々あります。
そういった際には、学びながら誠実な対応をとってくれるかどうかも重要な視点となります。

3,会話をしてくれるか?単なる“作業員”でないか?

いわゆる「人柄」についても大切です。医療的ケアだけでなく、「話を聞いてくれる」「気づいてくれる」かどうかが重要。時間内に機械的に処置だけして終わるのではなく、体調・心理面に寄り添ってくれるかが大切となります。

訪問の際には単なる処置や作業にとどまらず、ご利用者さまやご家族さまとの対話の時間が必要です。「調子はいかがですか?」「困ったことはありませんか?」といった声かけを起点に、暮らしの中での小さな気づきをすくい上げ、看護の計画に丁寧に反映させていく姿勢が肝心。情報を一方的に伝えるのではなく、互いに納得感をもって進める在宅ケアが、ご利用者さまの前向きな気持ちを支えることになります。

4,緊急時の対応体制が整っているか?

夜間や休日に連絡がつくか?緊急対応加算をとっているか?など、トラブル発生時の連絡・対応体制の有無を必ず確認しましょう。今は緊急時の対応は不要…であったとしても、将来いつか必要になるかもしれません。そのタイミングで、「緊急時の対応はしていません」というステーションだと、今まで介入していたなじみのあるステーションを変更しなければならなくなります。であれば、最初から緊急時の対応ができるステーションを選んでおき、必要になったら依頼できる環境を準備しておくことがおススメです。

5,スタッフの定着率はどうか・担当者が頻繁に変わらないか

訪問看護とはいえ、ヒト対ヒトの関係です。長くかかわっている人の方が安心感がありませんか?

信頼関係を築くには、担当者が頻繁に変わらないことが重要です。スタッフの入れ替わりが激しいステーションは、ご利用者への影響も大きく、安心して任せられません。会社の理念や労働環境を見て判断材料にしましょう。
*もちろんどうしても退職が出てしまうことは避けられませんが、離職率があまりに高いステーションは避けたいですね

利用者の生活や身体の変化は一日一日の中で積み重なっていくものであり、それを的確に捉えて柔軟に対応するには、継続した人間関係と観察力が必要です。そうした“地続きのケア”の価値を理解することが大切です。

6,スタッフの遅刻と時間厳守の姿勢

訪問時間をまもる姿勢についてです。
「いつ来るのかわからない」「毎回必ず遅れて来る」——そういった事業所は、マネジメントや社内体制に問題がある可能性が高いです。在宅療養を支えるプロフェッショナル集団として、信頼関係の根幹には、時間を守るというごく基本的な行動に対する誠実さが必要。訪問時間はご利用者さまにとって一日の中でも大切な予定であり、その期待に応えるべく、時間厳守を徹底する必要があります。

もちろん予期せぬ交通状況や緊急対応が発生することもある医療現場ですので、事前に連絡がある事業所さんが丁寧ですよね
*最初から、5~10分程度ずれるかもと、幅を持たせた設定をしている訪問看護ステーションもあるにはあります。
*訪問診療など、どうしても時間が変動してしまう業種はあります

7,ご利用者さま目線の時間調整が可能か?

「午前中でお願いしたい」「食後すぐに来てほしい」といった要望に、柔軟に検討してもらえるかどうかも重要なポイントです。午前中しか身体が動かない方、ご家族さまが同席できる時間帯を希望する方、入浴時間は配慮してほしいという要望など、多様な生活スタイルや身体の特性に応じた訪問時間の調整について、対話の姿勢が必要。

もちろん限界はあるのですが、画一的なスケジュールしか組めない、組む気がない、そういった事業所は避けるのが無難です。ちなみにですが…スタッフ数が多い方が調整が可能になることが多い反面、小さいステーションだから小回りが利いていろんな調整ができる可能性もあります。

大田ケア訪問看護ステーションにおけるご利用者さま支援

大田ケア訪問看護ステーションは、大田区鵜の木・久が原・下丸子・田園調布を中心に、大田区西側・世田谷区・目黒区・品川区・川崎市エリアの一部を対象とした在宅ケアサービスを提供しています。

ご自宅で安心して療養ライフを送っていただくために、ご利用者さまの毎日の変化を敏感にキャッチしていきます。訪問看護師とリハビリ専門職が一丸となり、ご家族にも積極的に情報共有を行うことで、より質の高い在宅ケアを実現しています。

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大田ケア 訪問看護ステーション

大田ケア 訪問看護ステーション

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